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梨状筋上孔、下孔

大坐骨孔は梨状筋によって、、梨状筋上孔と梨状筋下孔に分けられています。
梨状筋症候群で影響を受けるのは坐骨神経だけではありません。

「梨状筋上孔と梨状筋下孔を通る神経とその支配筋、血管を挙げよ・・・・」
というと解剖の試験の定番問題ですね・・・・・

梨状筋上孔からは上殿神経、上殿動静脈が通ります。
上殿動脈と上殿神経は,中殿筋,小殿筋,の間を前方に走って大腿筋膜張筋に終わります。

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上は医学書院ラングマン解剖学図譜より

.梨状筋下孔を通るのは、
外側部分は 坐骨神経、大腿方形筋への神経、後大腿皮神経。
内側部分には内陰部動静脈、陰部神経、内閉鎖筋への神経。
中間部分には下殿神経と下殿動静脈。

大腿方形筋への神経(L4,L5,S1)は坐骨神経、内閉鎖筋、上下双子筋よりも深層にあたる部分を走り、下双子筋、大腿方形筋および股関節に進入する枝を出す。

下殿神経と下殿動静脈は梨状筋下孔を通って骨盤外に出て大殿筋に分布する。
下殿動脈は内腸骨動脈からの枝で、下殿神経に併行しながら大殿筋を養う枝を出す。下殿動脈はさらに股関節周辺の短筋群(外旋筋群)を養う枝、転子間吻合および十字吻合への枝などを出す。

(十字吻合は大腿方形筋の下縁部分に位置する動脈吻合。)

坐骨神経の筋枝は大腿二頭筋、半腱・半膜様筋、大内転筋(の坐骨から起こる部分)に分布する。
通常は大腿の下半部で二分し総腓骨神経(深腓骨神経、浅腓骨神経)、脛骨神経に分かれる。

梨状筋症候群として絞扼されるのは主に総腓骨神経の部分。

深腓骨神経支配 前脛骨筋、長母指伸筋、短拇指伸筋、長趾伸筋、短趾伸筋、第三腓骨筋、
           知覚は1・2指の根元

浅腓骨神経支配  長腓骨筋、短腓骨筋            
           知覚は足背、下腿外側下部皮膚の感覚

脛骨神経支配筋 大腿二頭筋(長頭) 、腓腹筋 、ヒラメ筋 、足底筋 、膝窩筋 、後脛骨筋 、長趾屈筋 、長母趾屈筋

坐骨神経叢から出る後大腿皮神経は独立した神経として梨状筋下孔を出て坐骨神経の後内側を走る。
,後大腿皮神経は下殿皮神経と会陰枝が分枝して、大腿内側面と陰嚢の皮膚に分布する。

しかし後大腿皮神経の主な支配領域は、大腿後麺と内側面、膝かならびに足背の一部である。

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上2つは医学書院ラングマン解剖学図譜より

内陰部動静脈、陰部神経は梨状筋下孔を通って骨盤外に出た後、坐骨棘と仙棘靱帯の起始部を回って、小坐骨孔から再び骨盤内に入り坐骨直腸かに達する。内陰部動静脈、陰部神経は臀部の筋には分布せず外肛門括約筋を支配し,そして後大腿部と陰嚢または大陰唇の皮膚の支配にもかかわっている。
陰部神経はまた,坐骨直腸寓の陰部神経管(アルコック管)を通り球海綿体筋,坐骨海綿体筋,尿道括約筋:男においては陰茎の皮膚と陰茎海綿体;そして女においては陰核のそれに相当する構造にも自律神経を伴って分布している。

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上は南江堂アトラスとテキスト人体の解剖より。

陰部神経は泌尿器疾患や非細菌性慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)などで会陰部痛や陰茎痛等の場合に考慮すべき神経です。梨状筋下孔での圧迫以外にも小坐骨孔での似たような圧迫も考えられます。

小坐骨孔では陰部神経、内陰部動静脈、内閉鎖筋が通っています。梨状筋下孔と同じような状況が、つまり潜在的な神経圧迫・絞扼が、内閉鎖筋の硬結・短縮・トリガーポイントによって充分起こりえる場所です。

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上は南江堂アトラスとテキスト人体の解剖より。内側から見た図。下の方に小坐骨孔がある。

参考文献。
南江堂 アトラスとテキスト人体の解剖
医学書院 ラングマン解剖学図譜

横浜市戸塚鍼灸院

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