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股関節外旋筋群と坐骨神経痛

骨盤底筋と同様に長時間の坐位の姿勢で傷めやすいのが梨状筋,内閉鎖筋などの股関節外旋筋群です。
いわゆる尻っぺたの筋肉で、、骨盤を後ろに傾けた悪い姿勢で長時間座っていると、これらの傷め、坐骨神経痛や会陰部、下肢痛などを引き起こすことがあります。

股関節外旋筋群の表面は大殿筋に被われていて深層外旋六筋ともいわれるインナーマッスルです。

股関節外旋筋群は梨状筋、上双子筋、内閉鎖筋、下双子筋、外閉鎖筋。大腿方形筋の6つ。

Gaisennkinn

(上の図はトリガーポイントマニュアルから)

梨状筋  神経支配 L5、S1、S2

起始
仙骨前面上方の上位3孔の間に付着。
停止
大腿骨の大転子上縁に付着。

梨状筋は仙骨に付着することによって脊柱を安定させたり、腰筋と協調して骨盤のバランスを維持するために働いている姿勢維持筋であるかもしれない、と言われています。

梨状筋の下の空隙(梨状筋下孔)から坐骨神経が出てきます。
この部位で坐骨神経が圧迫されたりして起こるのが、梨状筋症候群というもので、坐骨神経痛のような症状が出てきます。これは坐骨神経が圧迫されたりして起こるので、絞扼性神経障害ともいわれます。

それとは別に梨状筋自体のトリガーポイントからくる関連痛として坐骨神経痛、背部痛、仙骨部痛のような症状をを引き起こす事があります。

そして梨状筋は仙骨の前面に付着していますから、仙腸関節の機能障害を引き起こすことがあります。
また、持続する仙腸関節の機能障害が更に梨状筋のトリガーポイントを悪化させることがあります。

ややこしいことに、梨状筋が引き起こす絞扼性神経障害の梨状筋症候群と梨状筋のトリガーポイントから起こる関連痛、仙腸関節の機能障害は同時に起こることもしばしば有ります。

梨状筋のすぐ下にあるのが上双子筋、内閉鎖筋、下双子筋。
この3つの筋はまとまって共同腱を作って大転子に付着します。
内閉鎖筋がちょっと特殊な走り方をしていて要注意の筋肉です。

上双子筋
起始 坐骨棘
停止 大腿骨大転子

内閉鎖筋。  神経支配 L5、S1
起始 坐骨・恥骨(閉鎖孔縁)、閉鎖膜(内面)
停止 大腿骨(大転子、転子窩)

下双子筋
起始 小坐骨切痕
停止 大腿骨大転子

外閉鎖筋  
起始 恥骨(閉鎖孔縁下部)、閉鎖膜(外面)
停止 大腿骨(転子窩)

内閉鎖筋と外閉鎖筋の走行は模型でも見ないと分かりづらいです。

骨盤の閉鎖孔の内側から起こって、小坐骨孔を通り90度近く方向を外側に変えて大転子に停止するのが内閉鎖筋。

骨盤の閉鎖孔の外側から起こって、そのまま外方に走り、大転子に停止するのが外閉鎖筋です。

外閉鎖筋はその大部分を大腿方形筋に被われて深いところを走っている筋です。
従って、体表から触診することはかなり困難な筋肉です。

座った状態で底面に当たる骨盤のやや尖った骨の部分が坐骨結節です。
この坐骨結節外側からから大転子に向かってほぼ横についている筋肉が
大腿方形筋。
起始 坐骨結節外側縁
停止 転子間稜

メモ
上後腸骨棘と尾骨端の中間点から大腿骨の大転子の先端に引かれた線はほぼ梨状筋の下縁に相当する。

梨状筋は仙骨の前面に付着しますから、仙骨に近い側では、その位置はだいぶ深くなる。

梨状筋は斜めに走っていますから、大腿骨の大転子の先端から仙骨に向かって水平に引かれた線には梨状筋は無く、その深部にあるのは上双子筋、内閉鎖筋あたりになる。

梨状筋下孔で圧迫されるのは下殿神経と血管(下殿動静脈),坐骨神経,陰部神経と血管(内陰部動・
静脈),後大腿皮神経,および双子筋,内閉鎖筋と大腿方形筋の諸筋を支配する神経が含まれます。

坐骨神経痛の治療ポイントとして多く使われている所は、上双子筋、内閉鎖筋、大腿方形筋に当たるところになります。

1)上後腸骨棘と大転子を結ぶ線の中点から直角に3cm下がった点  ほぼ上双子筋

,2)仙尾連結と大転子を結ぶ線の中点  上双子筋と下双子筋の合流部あたり、内閉鎖筋。

3)坐骨結節と大転子を結ぶ直線上の内側1/3  ほぼ大腿方形筋

色々と解剖書を見てみましたが、
局所解剖カラーアトラス( 南江堂 )は現在絶版らしいですが良い本ですね。
大変に参考になりました。

横浜市戸塚鍼灸院

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