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腸骨下腹神経・腸骨鼠径神経絞扼性障害

腸骨下腹神経と腸骨鼠径神経は,上前腸骨棘の上内方あたりの内外腹斜筋を貫通する部位で絞扼障害を起こす事があります。症状としては下腹部、恥骨周辺、鼠径部の下あたり、股関節前面あたりに局在のはっきりしない痛み、知覚異常を訴える事があります。。

腸骨下腹神経は外側皮枝が殿部外側を支配し、絞扼される場所によっては臀部外側にも痛みを引き起こします。まれに手術痕や腸骨採取後の瘢痕による絞扼の場合もあります。

腸骨そけい神経絞扼障害の場合は、股関節を伸展した時や側臥位から身体をネジって起きる際に股関節前面、鼠径部周辺の痛みを訴える場合もあります。

圧痛は神経の走行を頭に入れ上前腸骨棘の内上方から上下2~4横指あたりを入念に探します。

下はトリガーポイントマニュアルより外腹斜筋のトリガーポイントです。
似た領域に関連痛が出てきます。
このトリガーポイントの筋緊張が絞扼を起こしている可能性も充分あります。

Gaifukusyakinn

下2枚ははグレイ解剖学より
Tyoukotukafukusokei

Tyoukotyukafukusokei

下はラングマン解剖学図譜より。腸骨下腹神経の外側皮枝
Koudaitaihi2

解剖メモ
腸骨下腹神経と腸骨そけい神経はL1の前枝から1本の神経管として起こる。この神経管はは大腰筋の外側縁から出る前または出た直後に腸骨下腹神経と腸骨そけい神経に分かれる

腸骨下腹神経は腎臓の後方で腰方形筋の前方を横切る。これは腹横筋を貫通し腹横筋と内腹斜筋の間の層を通って身体の前方へ向かう。腸骨稜上方で外側皮枝が内腹斜筋と外腹斜筋を貫通し臀部後外側の皮膚を支配する。
腸骨下腹神経の残りの部分(前皮枝)は前方に向かい、斜め下内側に行く途中で、上前腸骨棘のすぐ内側で内腹斜筋を貫通する。更に外腹斜筋腱膜を貫通した後
、浅そけい輪のすぐ上方で皮枝となり、恥骨部の皮膚に分布する。走行中に腹部の筋にも枝を出す。

腸骨そけい神経は腰方形筋を横切る部位では腸骨下腹神経より細くその下方にある。
この神経の走行は腸骨下腹神経よりも傾斜が強く、腸骨稜へ向かう途中で腸骨筋の一部と交差する。
腸骨稜前端の近くで腹横筋を貫きその後内腹斜筋を貫通してそけい管に入る。
腸骨そけい神経は精索に沿って浅そけい輪から出て、大腿上内側部の皮膚、男性では陰茎基部、陰茎前面の皮膚、女性では恥丘と大陰唇の皮膚を支配する。その走行中に腹部の筋にも枝を出す。

横浜市戸塚鍼灸院

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