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肩甲上神経絞扼性障害

肩甲上神経は頸部の付け根で腕神経叢の上神経幹から起こります。(C4-6に由来)。
そこから後外側に向かい(中斜角筋を貫くこともある)、肩甲骨の上肩甲横靱帯の下で肩甲切痕を通り肩甲骨の棘上窩に入ります。
(この上肩甲横靱帯の下を通る部分で部分で絞扼症状を起こしやすい。)

肩甲上神経は棘上窩で棘上筋に枝を出した後、肩甲棘基部の外側縁で鋭角的に屈曲し棘下窩に達し棘下筋に枝を出し、肩関節後方の関節包に知覚枝を出す。(この肩甲棘基部の部分も絞扼されやすい。)

肩甲上神経は知覚、運動、交感神経線維を含む混合神経。肩関節及び上腕を支配し、棘上筋、棘下筋に運動枝をだし、肩関節、肩甲鎖骨関節への上部関節枝と下部関節枝をだす。

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上の図はグレイ解剖学より。


鍼灸のツボでいうと
秉風穴(手太陽、陽明、手足少陽の会)、
巨骨(手陽明、陽蹻の会)
曲垣(手太陽)

臑兪
がこの疾患でよく用いられる局所のツボになります。
斜角筋を貫くケースがあると言うことも要注意です。

肩甲上神経 の絞扼性障害は50肩や頸腕症候群の症状と似ているので見逃される事も多いようです。
一般的症状としては
肩から肩甲骨付近への強い痛み、夜になると痛みが強くなる(夜間痛)
肩の重だるさ、肩の疲労感、脱力感、肩周辺の痛み、違和感、肩が上がらない、、ドアが開けにくい
カバンや買い物袋を手に下げたりして、長時間肩に負荷がかかると棘上筋が過緊張を起こし神経が圧迫され症状が引き起こされ易くなります。

野球の投球動作やバレーボールのスパイク、テニスのサーブなど上肢のオーバーヘッドの動作を強いられる種目(上肢の水平内転動作が多い種目)、ウエイトリフティングなどの頻繁に上肢を使う動作、上肢を使う職業による慢性刺激、ガングリオンなどの原因で起こります。

鍼灸の適応症ですが、治りにくい50肩の中にこういう問題が隠れていることも度々見られます。
肩甲上神経へのアプローチも少し工夫がいります。

横浜市戸塚鍼灸院

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