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棘下筋(肩甲上神経)

前回の棘上筋に続き、もうひとつ肩甲上神経支配の筋肉が棘下筋です。
棘下筋と小円筋は肩の外旋筋です。

棘下筋のTpsからの関連痛は肩の前面(関節の深部痛のように感じる)、上腕の前外側(二頭筋部領域あたり)と前腕の前外側、時には手の橈側にまで広がります。

従ってこの関連痛パターンはc5,C6,C7の神経根の皮膚支配領域と一致していて間違えやすい。

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上はトリガーポイント鍼灸 医道の日本社

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骨格筋の形と触察法(大峰閣)

棘下筋は3つの部分に分かれているのがわかります。

肩峰の下の方にも入り込んでいます。

棘下筋は棘上筋や他の回旋筋の腱板諸筋を助けて上腕の外転、伸展時には上腕骨頭を関節窩に安定させます。

棘下筋は上腕を外側に回転させるときは小円筋および三角筋の後部と平行した機能をを持ちます。

肩甲下筋、大胸筋および三角筋の前部は上腕の回転においては棘下筋、および三角筋の後部と拮抗的に作用します。

この棘下筋TPを持つ患者は通常以下のような訴えを持ちます。
「ズボンの後ろポケットに手が届かない」
「ドレスの後ろのファスナーを上げられない」
「上腕がひりひりするので服を着るときは最後でなく最初に袖を通さないといけない」
「枕元の電気スタンドに後ろ向きに手を伸ばすことができない」

上腕を肩に於いて内側に回転した状態で内転させられないのは、棘下筋TP活性の症状であると見なせる。

テニス選手はこの肩の痛みがあるとストロークが弱くなると訴えます。

患者はこの関連痛があると、夜間、同側(ときには背中も)を下にして寝ることが出来ない。
これは胸郭の重みが棘下筋Tpsを圧迫し刺激するからである。

患者が楽に寝ようとして反対側を下にしても、上側の上腕が前方に落ちて、患部側の棘下筋を引き延ばし痛みをもたらすのでやはり眠りが妨げられる。

従って非常に活性の強い棘下筋TPがある場合は上体を起こして寝たり、椅子かソファーに座って寝るしかないことがある。

棘下筋TPsは通常複合的な荷重負荷ストレスによって活性化する。

例えば筋が「平常以下」の状態になっている急性疾患時に、枕元のスタンドに頻繁に手を伸ばしたり
階段を滑ったときなどに、後ろ手に手摺りをつかんでバランスをとろうとしたり
スキーの滑降中にストックを持った腕をひねったり、テニスでバランスを崩して非常に強いサーブを打とうとして、打ち損なったり、ベテランのスケート選手が初心者の腕をとって長時間滑る場合などがそれに当たる。

横浜市戸塚鍼灸院

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