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棘上筋(肩甲上神経)

肩甲上神経は棘上筋と棘下筋を支配しています。
棘上筋のTrpsからの関連痛はC5の神経根症と似ているために間違えやすいケースがあります。

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上はTrpマニュアルより。
(以下主にTRPマニュアルを参考)

棘上筋のTPSからの関連痛は肩の三角筋の中部領域の深部疼痛として感じられ、しばしば上腕や前腕まで広がり、時に痛みが外側上顆に集中しまれに手首まで広がることがある。
(この外側上顆まで広がる痛みがあれば棘上筋、肘まで痛みが放散されていなければ棘下筋)

通常上腕を外転させるときに強烈で、そして、休憩時にも鈍い鈍痛として感じられる関連痛である。

棘上筋のTPsは単独では激しいが、夜間の眠りを妨げるほどの痛みは滅多に起こさない。

一部の患者は肩関節を回すとバチバチ、カチカチとという音がすると訴える事がある。
棘上筋繊維のTP活性による緊張性、おそらく関節窩での正常な上腕骨頭の滑りを妨げると思われる。

棘上筋のTPsはスーツケース、書類鞄その他、上腕を下げて重い物を持ち運ぶと活性化されることがある。
あるいは大きな犬に引き綱を引かれながら散歩する習慣がある場合もそうである。
棘上筋のTPsは腕を肩の高さかそれより高く伸ばして物を持ち上げた場合も活性化される事がある。

主として肩に於いて上腕を強制外転させたりそして背部後方で腕を内転させたときの受動的ストレッチによって憎悪する関連痛である。

患者は上腕を肩より上に上げづらいとか夜間の眠りが痛みで妨げられる、などと訴えることがある。

重い物体を上腕を下げて運んだり、肩の高さに持ち上げたときに起こりやすい。

棘上筋は肩甲骨の諸筋の中では傷害されにくい筋ではあるが、、非常に良くTPsを発生させる棘下筋や僧帽筋の上部との関連で障害を受けやすい。

棘上筋の腱の外側付着部に触れる最も簡単な方法は、検査側の上肢の手を腰の高さで背中の後ろに当て、
腕を内側に回転させて腱を肩峰下から出現するようにすることである。

棘上筋のTP緊張性が慢性的な腱の緊張性を引き起こし腱の付着部に石灰化を引き起こすこともある。

棘上筋のTPsは肩峰下にある回旋筋の腱板の付着部沿いに圧痛を起こすことがある。
回旋筋の裂傷、腱板炎、三角筋下包炎と間違えやすい。

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あたらしい人体解剖学アトラス(メディカルサイエンスインターナショナル発行)より

また、頸椎の椎間関節炎、C5神経根症、腕神経叢障害とも間違えられやすい。

棘上筋の内側TPsは肩甲骨の内側縁の外側約数センチ(約1インチ)の所にある肩甲棘のすぐ上部を平面触診すると見つかる。
外側TPsは肩峰のすぐ内側の肩甲骨と鎖骨の間の間隙で触診できる。
(内側TPsの持続的圧迫は関連痛を引き起こすことがあるが外側のTPsを持続的に圧迫しても関連痛を引き起こすことは滅多にない)

3つめのTPが本筋の腱内肩峰突起下の関節包と大結節への外側付着部に見つかることがある。
この腱のtpは上腕二頭筋の長頭の腱障害と同じような作用と反応をもたらし、局所の石灰化が伴っていることがある。

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肩甲上神経は棘上筋と棘下筋を支配しているが、
棘上筋は肩の内旋筋
(他の内旋筋は広背筋、大円筋、大胸筋)で

棘下筋は肩の外旋筋(他の外旋回筋は小円筋)
小円筋は腋窩神経支配。

肩甲骨上神経と腋窩神経は上腕神経叢の同一神経根から起こるため
オートバイ事故などで腕神経叢の引き抜き損傷が起こった場合同時に麻痺することがあり得る。

上腕の内旋、外旋を補助する肩甲骨の筋は
外旋(肩甲骨の内転)に対しては菱形筋と僧傍筋
内旋(肩甲骨の外転)に対しては前鋸筋と小胸筋。

横浜市戸塚鍼灸院

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