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胸部の激痛 心臓神経症?肋間神経痛?

43歳・男性。一年ほど前に右胸部に捕まれたような痛みが出るようになる。
病院にかかるも異常なしとの診断。

今年3月強烈な痛みが走り、救急車を呼び、検査するも心臓に異常なし。
左右胸部に痛みがあるので肋間神経痛は疑いにくい、と言われたが念の為にと痛み止めが処方されただけだった。

結局痛みは一時緩和したものの、その後も断続的に痛みが出るため、病院を変えたところ、心臓神経症との診断。
睡眠導入薬を長期服用で経過を見ることになった。

それでも、先日(当院来院の2日前)激痛が走り今日に至るという感じ。

右胸に電気的な痛みが定期的に走る。左も時々あるが右よりは軽い。
痛みの場所は脇付近であったり、ここ数日は心臓に近い部分だったりする。
たまに背部の背骨の部分がズキンとすることもあった。

痛み方もチクチクする感じやズキンと刺された様に痛む場合もあり、ひどい場合はうずくまってしまうこともあり、仕事も休んでいる。

既往症 逆流性食道炎、腰痛。
コールセンター業務の為座りっぱなしで姿勢も悪い。
179センチ、79キロ。

初回 5/31
心臓神経症というよりは、肋間神経痛っぽい。

しかし肋間神経痛だと表面のピリットした痛みなのだが、

このケースはやや深部痛である。

肋間神経痛の場合、簡単な場合は肋骨と肋骨の間の筋肉を緩めるだけでも、半分くらいに緩和するのだが、今回の症例では行っても変化無し。

触診すると胸椎6.7.8番辺りに相当過敏な所がある。
痛がる反応具合からは、単なる胸椎の椎間関節の機能障害・固着よりは、もう一歩進んだ状態、椎間板症、神経根症の様な反応。

この部位が原因の神経根症からの関連痛だろう。
痛みが両方に出ることもありえる。
胸椎の椎間板ヘルニアも考えられる。

仰臥位では右側の胸部が左側よりはやや厚みが薄い。

坐位での肩甲骨の高さはほぼ同じくらいで肥大側湾はない。

仰臥位で患部は触らず、全体的な緊張・疼痛緩和目的で、耳鍼を通常より長めに35分くらい。
体鍼としては臨泣・外関など置鍼。

だいぶ緩和されてきたので横向きにて、T6.7.8辺りを手技と鍼・灸併用で緩め、とりあえずこれで終了。

2回目 6/3
「だいぶ楽になっていて、激痛は起こらなくなってきた」
ほぼ前回同様の治療。
胸椎の椎間板ヘルニアまでにはなっていないが、ちょっと手前の椎間板症、神経根症だろう。

3回目 6/11
「だいぶ楽、ここ数日でチクンとしたのも数回程度。痛みの程度も最初の来院時10としたら2くらい。」
腹臥位と仰臥位で当院の通常パターンの治療。

4回目 6/18 
この1週間で一度胸の方にずきんと来たが2分くらいじっとしてると収まった。
前回同様の治療。

5回目 6/26
この日に一度痛みがあっただけ。先週より少し上の第5、第6肋間あたり。
前回同様。

肋間神経痛は帯状疱疹の後遺症として起こるものは治りにくいが、それ以外の肋間神経痛は割と良くなっていると思う。

肋間神経痛で多いのは胸椎6番から10番くらいまでの椎間関節症、神経根症が原因のモノ。
関節が固着して動きが制限されて肋骨の方に関連痛が出てくる状態。

今回の場合は症状が強いので胸椎の椎間板症、神経根症だろう。

もう一つ多いパターンが肋骨と肋骨の間が狭くなっていて、動きが制限されて、或いは肋間筋を傷めて起こったりする。
激しい咳や、長引いた咳で肋間筋を傷めて起こったりする場合もある。

最近の肋間神経痛の症例としてもう一例。

67歳 女性。 
気管支拡張症があり、咳の頻度は多い。心筋梗塞でカテーテルを入れている。
以前から継続治療中の患者さん。

先日式典に出るため長時間和服姿で帯を強めに締めていた。
その翌日辺りから右脇あたり第八肋間あたりがチクチク、ズキンと痛んだりする。

この場合肋骨と肋骨の間を緩める操作だけでほぼ半減。
帯で胸部を締め付けて肋骨の可動性が低下したのだろう。
関連する胸椎の方も治療して緩めておいた。
自分で出来る肋骨の緩め方を教えてあげて、その後2日くらいで痛みは無くなった。

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