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痞根(ひこん)穴

位置 
第1腰椎棘突起下外側3.5寸。

(肓門の外方5分.肓門穴の変動穴と考えて良いだろう)

主治

長期間治らない痞塊(ひかい)、

疝痛、(腹痛、胃痙攣、心窩部痛など)
反胃(食後胃が膨満し嘔吐を伴うような症状。)

「痞塊」
痞は物がつかえるような感じで聚り塞がること。多く飲食の不摂生で脾胃が損傷し邪が胸中に積って気道を阻塞し、塊をなして胸中のつかえ感などを起こすことを指す。
痞積もほぼ同じ意味。胸痞・胸中痞硬・心下痞・心下痞硬、食積、腹脹、便秘、消化不良など 。

入江靖二氏の灸療夜話によると 

「痞根の出典である医学入門(明時代、李梃 1575初版)には3つの痞根穴が記されている。
一つは第1腰椎棘突起下外側3.5寸。
二つめは内庭、
三つめは第2腰椎棘突起の骨際(ほぼ沢田流命門)」

とある。

Hikon

上の図は灸療夜話より。
腰方形筋の上部の浅いTpは三焦輸の上、胃兪あたりになるだろうか。
腰方形筋の12肋骨への付着は内側半分くらいになる。

葦原検校の鍼道発秘には痞根がよく使われている。
簡単に抜粋してみると

2活の鍼 「まず員利鍼にて痞根、陽陵泉をつよくさすべし・・・・・・」

3中風の証 「・・・・・・・痞根、章門の辺穴所に・・・・・・」

6胸痛 「是は痞根、章門の辺を深くさして・・・・・・・」

13痢病おなじく泄瀉 「・・・・・おもくしてしぶるものは痞根、陰陵泉をとる・・・・・」

18霍乱 「・・・・・・・痞根、章門足にひくべし・・・・・」

28瘧疾   「・・・・・・・・・痞根を深くさすべし・・・・・」

31難産の鍼  「・・・・・・痞根、章門、京門を深くさすべし・・・・・」

35五疳   {・・・・・・・・章門、痞根、手足にひくべし・・・・・」

36吐乳    「・・・・・・不容、中脘、章門、痞根をさすべし・・・・・・」

42肝症    「・・・・・・・痞根、章門を深くさして・・・・・・・・」

消化器系の病に対しては、章門、痞根のペアで用いられている例が目立つ。
章門は肝経に属し帯脈と交会する。脾の墓穴であり、臓会でもある。

痞根は消化器系の症状に使われることが多いが、それ以外の使い方の方が面白そう。
三焦輸、肓門と同じレベルにあることから、副腎への影響も考えられる。

横浜市戸塚鍼灸院

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